森林生物 ツキノワグマ



更新日:2022/06/10
和名:ツキノワグマ
学名:Ursus thibetanus 
    ネコ目クマ科
分布:本州と四国
説明
ヒグマとともに、わが国最大の食肉獣であり、食肉目、クマ科に属し、ヒグマの生息する北海道を除く、本州と四国に分布している。食肉目に配属されているが、肉食からの逸脱が進み、裂肉歯(上顎では第4小臼歯、下顎では第1大臼歯)は切断の機能を次第に失い、押しつぶし、すりつぶしの働きが出来る形に変化している。本種の全国分布は、わが国の森林植生帯とうまく合致しており、落葉性広葉樹林のブナ・ミズナラ帯に区分される地域とほぼ一致している。琵琶湖以西の近畿・西日本では孤立化個体群が分布する。林業被害としては収穫間近の大径木樹幹部の剥皮が知られており、西日本で顕著である。剥皮は、地域差があるものの、餌植物の比較的豊富な4~8月に行われる。広い行動域を有することなどから個体数調整からの被害軽減は困難である。
                       
ツキノワグマ成獣 ツキノワグマによる剥皮被害

データ一覧へ