森林生物 コツブタケ



更新日:2017/10/18
和名:コツブタケ
学名:Pisolithus tinctorius 
    
分布:国内では、これまでのところ、コツブタケ、タマコツブタケ、ナガエノコツブタケの3変種に分けている。沖縄から青森まで、また広く世界的に分布
説明
きのこは梅雨開けと秋季に発生するが、変種によって季節の片寄りや発生のズレがある。アカマツ、クロマツ、コナラ、ハンノキ類、カンバ類、ヤナギ類、ユーカリやモクマオウなど多くの樹種と菌根を形成し植物の成長を促進する。荒れ地を好み腐植が発達した林地ではほとんどみられない。その過酷な土壌で太く黄色の菌糸束を走らせ生き抜き、球形や地中からこぶしが突き出たようなきのこをつくる。胞子多産型の腹菌類の仲間。世界的に知られた菌で、緑化への貢献度No.1。森林形成の初期に利用できる菌と考えられる。粉状胞子を集めて、接種・感染できるので施設がなくとも気軽に使えるが、この方法による感染率はそれほど高くない。確実に感染させるには、分離・培養し栄養菌糸を得て、バーミキュライトとピートモスの混合基材を使うのがいい。
                       
コツブタケ菌根断面 コツブタケ菌糸

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