森林生物 クスアナアキゾウムシ



更新日:2020/03/25
和名:クスアナアキゾウムシ
学名:Dyscerus hylobioides (Desbrochers)
    コウチュウ目ゾウムシ科
分布:国内では本州~南西諸島に分布。
説明
クスノキ科およびシキミ科を寄主とする。大正~昭和初期にかけて、九州のクスノキ造林地に大きな被害を出したほか、最近では本州~四国にかけての広い地域でシキミ栽培地に大発生している。既に放棄せざるを得ない状態の栽培地も多く、被害は深刻。高知県の山間部では基本的に2年1化、平野部では2年1化と年1化が混じる。幼虫によって食害された樹は枯死することも多い。産卵期間は春~秋までと長いため、越冬している幼虫のステージもそろっていない。蛹化・羽化は主として真夏に起こる。また成虫の寿命は非常に長く、飼育下では約4年生きた例もある。被害本数率は、栽培年数、栽培地周囲の森林の有無、雑草の有無および薬剤の散布頻度などと関係しているとされる。
                       
クスアナアキゾウムシ成虫 クスアナアキゾウムシ幼虫

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