森林生物 ヒメスズメバチ



更新日:2020/03/25
和名:ヒメスズメバチ
学名:Vespa ducalis  Smith
    ハチ目スズメバチ科
分布:本州・四国・九州・対馬・石垣島・西表島
説明
女王の体長24~37mm。働きバチは平均的には女王より小さいが、しばしば中間的な大きさのものが見られ、外形だけの区別は困難なことが多い。日本産スズメバチ属の中では最も小規模な巣を作る。人に対する攻撃性も弱い。最大の特徴は、餌としてアシナガバチ属やホソアシナガバチ属の巣を、ほぼ専門的に襲うことである。本州以南のアシナガバチにとっては、本種は最大の天敵といえる。営巣開始は一般に6月以降、働きバチは7月下旬ころ羽化し、9月には営巣を終える。すなわち他のスズメバチより営巣開始が遅く、巣の解散は早い。これはアシナガバチの営巣期間に合わせるためと言われる。営巣規模は小さく、育室数は通常300以下。
本種はかつてVespa tropicaとされてきたが、現在ではtropicaは熱帯アジアに分布する別種とされている。ducalis とtropicaは巣の規模その他の生活史に関しても大きな違いがある。
                       
左から女王,働きバチ,オス 鳥の巣箱の中につくられた初期巣

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