森林生物 ハルペラ メルシナエ



更新日:2017/10/18
和名:ハルペラ メルシナエ
学名:Harpella melusinae 
    
分布:日本・イギリス・アメリカ
説明
ハルペラ目のハルペラ科に属する菌。ブユの幼虫の中腸に付着生活する糸状菌。枝分かれしない1本の菌糸が、中腸の壁に付着器で付着している。菌糸からは数個の「の」の字のような渦巻き状の胞子嚢が形成され、その中に、「の」の字型の胞子が1個入っている。この胞子嚢は菌糸から離脱して肛門から出て行き、次の感染源になる。菌は、寄主が成虫になると卵巣の中に休眠胞子を形成する。休眠胞子は卵の表面に付着した状態で産卵され、外界にでた休眠胞子は感染のための胞子を作る。その胞子を、孵化した幼虫が食べ、親から子に直接に感染が起きるようである。ブユの幼虫のHarpellaの感染率はとても高いことが知られていたが、このような生活環によるものと考えられている。
           
ブユの中腸に付着しているHarpella melusinae

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