森林生物 ニホンカモシカ



更新日:2020/03/18
和名:ニホンカモシカ
学名:Capricornis crispus  Temminck
    ウシ目ウシ科
分布:本州・四国・九州
説明
日本固有種である。戦後、絶滅が危惧されたが、次第に個体数を回復し、1970年代には造林地への食害が多発するようになった。本州(東北~近畿)では個体数増加と分布拡大が明らかであるが、四国、九州では回復していない。最も好適な生息環境は山地の落葉広葉樹林である。ニホンジカと比べ、より深い雪の中や険しい地形で行動できる。各個体は、同性間で排他的な行動圏を持ち、行動圏を重ねている雌雄が交尾期(晩秋)にペアを形成する。出産は初夏、通常一産一仔である。交尾期以外は単独、またはメスの場合は仔連れで行動していることが多い。樹木・草本の柔らかい葉、小枝、芽などを主に採食する。造林木被害は、晩秋~春に多く、ヒノキ、カラマツなどが食害される。食痕や足跡はニホンジカに酷似していて識別は困難である。またニホンジカと異なり造林木への剥皮害はほとんどない。
                                   
ニホンカモシカ成獣 ニホンカモシカによるヒノキ被害 獣害統計

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