森林生物 エゾヤチネズミ



更新日:2020/03/18
和名:エゾヤチネズミ
学名:Clethrionomys rufocanus bedfordiae  
    ネズミ目ネズミ科
分布:わが国では北海道に分布する。
説明
サハリン、シベリアに広く分布するタイリクヤチネズミ(C. rufocanus)の亜種として扱われている。背面は暗赤褐色で黒毛を混生し、腹面は象牙色を帯びた白色である。頭胴長は110~140mm、尾長は39~55mm。乳頭式は2+0+2=8。産子数は4~6で、比較的多い。低地の草原から高山の草原またはハイマツ林まで幅広く生息する。ハタネズミ亜科に属するものの、臼歯は約200日齢で歯根を形成して成長を停止する。北海道ではシカとともに主要な農林業の加害獣である。樹幹部の剥皮はカラマツ、トドマツ、ストローブマツ、スギなどで見られる。被害は主に積雪期の初期から融雪期にかけて発生するが、大発生時には夏にも発生することがある。個体群の変動は密度の依存的に起こることが分かっている。ハタネズミと同様に、下層植生の管理で個体数を抑制することが出来るが、被害を発見してからの対処が一般的であり、殺鼠剤での駆除が普通である。
                                   
エゾヤチネズミ エゾヤチネズミによるトドマツの被害 獣害統計

データ一覧へ